洗面台下から水漏れ!原因箇所の見つけ方と自分でできる修理方法

「朝、洗面台下の収納扉を開けたら床が濡れていた……。」
「気付いたら水受けタンクから水があふれている……。」
そんな水漏れトラブルに遭遇した時、あなたはどう対処しますか?
洗面台下の水漏れは、実は原因箇所さえ特定できれば、多くの場合は自分で修理可能です。ナットの緩みなら締め直すだけ、パッキンの劣化なら500円程度の部品交換で解決することがほとんど。
ただし、焦って間違った対処をすると、かえって被害を拡大させてしまうことも。まずは落ち着いて、正しい手順で対応することが大切です。
そこでこの記事では、洗面台下の水漏れを発見した時の初期対応から、原因の特定方法、自分でできる修理方法などについて分かりやすく解説します。
「これなら自分でも直せそう」「この場合は業者に頼むべき」といった判断基準についても触れていますので、無駄な修理費用をかけることなく、最適な対処ができるようになるはずです。
目次
洗面台下で水漏れを発見したら最初にやること

洗面台下から水が漏れているのを発見したら、慌てずにまずは3つの手順で対処しましょう。被害を最小限に抑えるためにも非常に重要な工程です。
まずは止水栓を閉める
水漏れを発見したら、真っ先に止水栓を閉めて水の供給を止めましょう。これ以上の水漏れを防ぐための最も重要な作業です。
洗面台の止水栓は、洗面台下の収納スペース内にあります。給水管(細い金属製の管)をたどっていくと、ハンドル式またはマイナスドライバーで回すタイプの栓が2つ(お湯用と水用)見つかるはずです。
●止水栓の閉め方
- ハンドル式:時計回りに回して閉める
- ドライバー式:マイナスドライバーで時計回りに回す
固くて回らない場合は無理に回さないように注意。
止水栓が見つからなかったり、固くて回らない場合は、水道メーターボックス内にある元栓を閉める方法に切り替えましょう。
ただし、家全体の水が止まってしまうので、あくまで緊急措置として行うこと。
収納物を全て取り出す
水漏れ箇所を特定し、修理作業をスムーズに行うために、洗面台下の収納物はすべて取り出します。
●取り出す際のポイント
- 濡れた物は別にして、乾いたタオルで拭く
- 洗剤類は漏れていないか確認
- 配管にぶつからないよう慎重に取り出す
収納スペースが空になったことで、給水管、排水トラップ、各種ホースなど、すべての配管が見えやすくなっているはずです。
床の水を拭き取って被害を確認
収納物を避難させたら、次は床に溜まった水を拭き取り、被害の範囲を確認します。
まずはタオルや雑巾を使って、洗面台下の床に溜まった水をしっかり拭き取ってください。この時、どの範囲まで水が広がっているか確認しておくことが大切です。洗面台の真下だけなのか、それとも周辺まで濡れているのか。
特に注意したいのが、壁際や隣の収納スペースへの浸水。壁に水が染み込むとカビの原因になりますし、隣接する家具や収納物にも被害が及ぶ可能性があります。
マンションやアパートの場合は、階下への影響も心配です。床がかなり濡れている場合は、下の階に水が漏れていないか確認する必要があるかもしれません。不安な場合は、早めに管理会社に連絡しておくと安心です。
水を拭き取ったら、乾いたタオルを床に敷いておきましょう。まだ配管から水が垂れてくる可能性があるので、これ以上床が濡れないよう対策しておくことも重要です。
賃貸住宅にお住まいの方へ

賃貸住宅で洗面台下の水漏れを発見したら、自分で修理する前にまずは落ち着いてください。賃貸には賃貸特有のルールがあるので、トラブルを避けるためにも正しい手順で対応することが大切です。
まず管理会社に連絡しよう
賃貸住宅で水漏れを発見したら、真っ先に管理会社または大家さんに連絡するのが鉄則です。
なぜなら、洗面台などの設備は「建物の一部」として扱われるから。勝手に修理すると、逆に「設備を破損した」として責任を問われる可能性があるんです。
連絡する際は、以下の情報を伝えるとスムーズです。
- どこから水が漏れているか(洗面台下の○○部分)
- いつから漏れているか
- 水漏れの程度(ポタポタ程度か、床が水浸しか)
- 止水栓は閉めたか
管理会社によっては、提携している水道業者を手配してくれることも多いので、まずは指示を仰ぎましょう。
費用負担の基本ルール
水漏れ修理の費用負担は、原因によって変わるのがポイントです。
経年劣化によるパッキンの摩耗や、通常使用での故障なら、基本的に大家さん(管理会社)負担になります。設備の寿命による水漏れは、入居者の責任ではないからです。
一方、入居者の負担になるケースもあります。例えば、排水口に異物を流してつまらせた、収納物をぶつけて配管を壊した、などの過失がある場合。この場合は修理費用を請求される可能性があります。
ただし、この判断は管理会社や契約内容によって異なるので、必ず確認してから修理を進めましょう。
緊急時の対応方法
夜中や休日に水漏れが発生して、管理会社と連絡が取れない場合もあるでしょう。そんな時は、まず被害を最小限に抑える応急処置を行います。
止水栓を閉めて、タオルで水を拭き取り、バケツを置いて水受けをする。この程度なら問題ありません。
ただし、勝手に業者を呼んで修理してしまうと、後で費用負担でもめることがあります。よほどの緊急事態(階下への水漏れなど)でない限り、管理会社の営業時間まで待つのが無難でしょう。
どうしても緊急修理が必要な場合は、作業前に写真を撮って状況を記録し、領収書も必ず保管しておきましょう。後日、管理会社に事情を説明する際の証拠になります。
水漏れの原因箇所とポイント別対応方法
洗面台下の水漏れでよくあるのが、給水管のナット部分と排水トラップのつなぎ目からの水漏れです。それぞれの原因と対応方法について解説しますので、まずはここをチェックしてみましょう。
給水管・止水栓のナット部分から水漏れ

給水管や止水栓の接続部から水が漏れている場合、ほとんどがナットの緩みかパッキンの劣化が原因です。毎日の使用による細かな振動が積み重なってナットが緩んだり、設置から10年以上経過するとゴムパッキンが硬くなって隙間ができたりします。
まずは水漏れ箇所を特定しましょう。乾いたティッシュで接続部分を軽く押さえてみて、湿っていたらその部分から水が漏れています。より確実に確認したい場合は、止水栓を開けた状態でしばらく観察してみてください。じわじわと水が滲み出してくるのが見えるはずです。
ナットの緩みが原因なら、修理は意外と簡単です。
●ナットを締め直す手順
- モンキーレンチをナットにしっかりとかける
- 時計回りにゆっくりと締めていく(急に力を入れすぎない)
- 手で回した後、工具でさらに1/4回転程度締める
- 水を流して漏れが止まったか確認する
ポイントは「締めすぎないこと」です。力任せに締めると、パッキンを潰してしまったり、最悪の場合は配管を傷めてしまう可能性があります。
ナットを締め直しても水漏れが止まらない場合は、パッキンの交換が必要です。パッキンは消耗品なので、劣化は避けられません。
●パッキン交換の手順
- まず止水栓を完全に閉める(これを忘れると水が噴き出します)
- モンキーレンチでナットを反時計回りに緩めて外す
- 中から古いパッキンを取り出す(固着している場合は優しく剝ぐ)
- 新しいパッキンを同じ向きで入れる
- ナットを元に戻して、しっかりと締める
- 止水栓を開けて、水漏れがないか確認
ナットや接続部などが固着してしまっている場合、無理に力を入れすぎることで逆に破損させてしまうこともよくあります。状況が手に負えそうになかったり、悪化しそうだと感じたら、専門業者への相談も検討してみましょう。
排水トラップのつなぎ目から水漏れ

洗面台下を覗くと、S字やP字にカーブした配管が見えるはず。これが排水トラップという部分で、下水の臭いが上がってこないように水を溜めている重要なパーツなんです。
このトラップでよく起こるのが、つなぎ目からの水漏れ。特に気をつけたいのが、上下にある大きなナットの部分です。ここからポタポタと水が垂れてくることがあります。
水漏れしているかどうかは、洗面台で水を流しながらトラップを観察すればすぐに判断が可能。ナットの周りが濡れてきたり、水滴が垂れてきたりしたら、そこが原因箇所です。
実はこの大きなナット、「手締めナット」といって工具なしで締められる設計になっているんです。便利な反面、日々の振動などで緩みやすいという弱点もあるため、注意が必要なポイントでもあります。
●手締めナットの締め直し方
- 両手でナットをガッチリ握る
- 時計回りに回して締めていく
- 素手で滑る場合はゴム手袋を使うと楽
- 水を流して漏れが止まったか確認
それでも水漏れが止まらない場合は、ナットの中にあるパッキンがダメになっている可能性も……。
パッキンの寿命は約10年。ゴムが硬くなって、もう役目を果たせなくなっている場合は交換を検討してみましょう。
●パッキン交換の手順
- トラップの下にバケツを置く(水がドバッと出ます)
- ナットをゆっくり外す
- 古いパッキンを取り出して新品と交換(300~800円程度)
- ナットを締め直して完了
ちなみに、排水管がつまって水が逆流している場合もあるので、髪の毛や石鹸カスが溜まっていないか確認することも忘れずに。
原因が不明な場合は専門業者へ
上記の2箇所を確認しても水漏れ箇所が特定できない場合は、配管の奥や床下の見えない部分で問題が起きている可能性があります。
例えば、壁の中の配管や床下の排水管など、簡単には確認できない場所での水漏れです。また、シャワーホースや排水ホースなど、製品によって構造が異なる部分の不具合も、専門知識がないと対処が難しいでしょう。
このような場合は、無理に原因を探そうとせず、止水栓を閉めて被害を最小限に抑えた上で、専門業者に相談することをおすすめします。
自分で修理する際に必要な道具と部品

厄介な洗面台下の水漏れトラブルですが、特別な技術や高価な工具がなくても対処できるケースも少なくありません。ホームセンターで手に入る基本的な工具と、数百円の部品があれば、自分で直せる可能性は十分にあります。ここでは、最低限準備しておきたい道具と交換部品について説明します。
最低限必要な工具は3つ
洗面台下の水漏れが軽度の場合、修理に必要な工具としては以下の3つがあればOK。
- モンキーレンチ
- マイナスドライバー
- バケツ
モンキーレンチは給水管のナットを締めたり緩めたりする時に使います。サイズ調整ができるので、様々な大きさのナットに対応できるのが便利。1,500円~2,000円程度のものを1本持っておけば、今後の水回りトラブルでも活躍してくれます。
マイナスドライバーは止水栓を開け閉めする際に必要です。止水栓にはハンドル式とドライバー式がありますが、後者の場合に使用します。家庭にある普通のドライバーで十分対応できますよ。
バケツは作業中の水受けとして欠かせません。特に排水トラップを外す時は、中に溜まっている水がドバッと出てくるので必須。洗面器でも代用できますが、深さのあるバケツの方が安心です。
この他にあると便利なものとして、タオルをできるだけたくさん用意しておきましょう。床が濡れるのを防いだり、こぼれた水を拭き取ったりと何かと重宝します。またゴム手袋があれば、排水トラップの大きなナットも滑らずに締められるので作業が楽になります。
交換部品について
水漏れ修理で最も交換することが多いのがパッキンです。
パッキンは消耗品で、10年程度で劣化して水漏れの原因になります。サイズや種類が豊富なので、購入する際は注意が必要です。
一番確実なのは、水栓の型番を確認してメーカーの適合品を調べる方法。型番は水栓本体や取扱説明書に記載されています。それが難しい場合は、パッキンのサイズを測ってメモするか、スマホで写真を撮ってホームセンターの店員さんに相談しましょう。
もしくは、一般的なサイズのパッキンセット(500円~1,000円程度)を買っておくのも手です。様々なサイズが入っているので、大抵の水栓に対応できますよ。
ちなみに価格の目安は以下の通り。
- 給水管用のOリング:200~500円程度
- 排水トラップ用パッキン:300~800円程度
- 排水ホース:1,500~3,000円程度(ホース交換が必要な場合)
部品代はどれも1,000円以下で済むことがほとんど。工具さえあれば、トータルでも数千円で修理できるので、こういった作業が得意な方は挑戦してみるのもいいかもしれませんね。
自分で修理できない時は業者へ

水漏れ修理にチャレンジしてみたものの、うまくいかないこともあります。また、最初から「これは自分では無理だな」と判断できる水漏れもあるでしょう。
ここでは、業者に依頼すべきケースと修理費用の目安、そして業者選びのポイントについて説明します。
こんな時は無理せず業者に依頼
水漏れ箇所が特定できない場合は、迷わず業者を呼びましょう。洗面台下は濡れているのに、どこから漏れているか分からないという状況は、配管の奥や床下など見えない部分でトラブルが起きている可能性大です。
部品が固着してしまって外れないのもよくあるケース。10年以上使っていると、ナットがサビついて全く動かないことがあります。無理に力を入れると配管を壊してしまう危険があるので、プロの技術に頼った方が安全です。
また意外と多いのが、水道代が急に高くなったというケース。目に見えない場所で水漏れが続いていることがあるんです。月に数千円も水道代が上がっている場合は、すぐに調査してもらった方がいいでしょう。
修理費用の目安
洗面台下の水漏れ修理費用は、症状の程度によって大きく変わります。一般的な相場をまとめました。
| 修理内容 | 費用相場 |
|---|---|
| パッキン交換 | 5,000円~ |
| カートリッジ交換 | 15,000円~ |
| 排水管のつまり(薬品洗浄) | 8,000円~ |
| 排水管のつまり(高圧洗浄) | 30,000円~ |
| 水栓本体の交換 | 25,000円~ |
基本料金や出張費、見積もり費用などが別途かかる業者もあるので、電話で問い合わせる際は「総額でいくらになるか」を確認することが大切です。
また、深夜や年末年始などは割増料金が発生することが多いため、緊急でない場合は平日の日中に依頼する方が費用を抑えられますよ。
「さいたま水道職人」なら最短即日対応可能
私たち「さいたま水道職人」は、埼玉県内全域であれば最短30分で駆けつけ可能です。24時間365日受付しておりますので、まずは無料見積もりで、正確な修理費用をご確認ください。
地域密着型の水道局指定工事店として、料金説明から作業内容まで、納得いただいてから修理を開始します。
洗面台下の水漏れでお困りの際は、まずはお気軽にお電話ください。経験豊富なスタッフが、お客様の状況に合わせた最適な解決方法をご提案します。
水漏れを防ぐ簡単メンテナンス術

洗面台下の水漏れは、実は定期的な点検で予防できることが多いんです。月に1回、たった5分のチェックで大きなトラブルを防げるので、ぜひ習慣にしてみてください。
月1回のチェックポイント3つ
月1回のチェックは、以下の3つのポイントを確認するだけです。
- 水受けタンクに水が異常に溜まっていないか
- 配管の接続部分が湿っていないか
- 排水の流れが悪くなっていないか
まず確認したいのが水受けタンクの状態です。通常はほとんど水が溜まらないはずなので、タンクに水が増えていたら要注意。シャワーホースや配管から少しずつ漏れている可能性があります。
次に配管の接続部分を触ってみること。給水管のナット周辺や、排水トラップのつなぎ目を指で触って、湿っていないか確認します。わずかな湿り気でも、放置すると大きな水漏れに発展することがあるんです。
3つ目は排水の流れ具合をチェック。洗面台の水を流した時、以前より流れが悪くなっていませんか?ゴボゴボと音がしたり、水の引きが遅かったりしたら、排水管が詰まりかけているサイン。早めにパイプクリーナーで掃除すれば、詰まりによる水漏れを防げます。
この3つのチェックを月1回行うだけで、水漏れの早期発見につながります。スマホのリマインダーに「洗面台チェック」と登録しておくのもいいかもしれませんね。
パッキンの交換時期
パッキンは消耗品だということを忘れがちですが、設置から10年を過ぎたら交換時期と考えましょう。
「まだ水漏れしてないから大丈夫」と思うかもしれませんが、パッキンの劣化は突然やってきます。ある日急に水漏れが始まって、慌てることになるんです。
10年経ったら、水漏れしていなくても予防的に交換するのがおすすめ。パッキン代は数百円程度なので、保険だと思えば安いものです。
特に注意したいのが、引っ越してきた時点で築年数が経っている物件。前の入居者の使用期間も含めると、すでに10年以上経過していることもあります。入居時に「最後にパッキンを交換したのはいつか」を確認しておくといいでしょう。
また、水道水のカルキや温度変化が激しい場所では、パッキンの劣化が早まることも。毎日お湯を使う洗面台は、キッチンよりも劣化しやすい傾向があります。
年に1回、年末の大掃除の時期に「そろそろパッキン交換の時期かな?」と考える習慣をつけると、水漏れトラブルをぐっと減らせますよ。
洗面台下の水漏れは早めの対処が大切

洗面台下の水漏れは、原因さえ分かれば多くの場合自分で修理できます。実際、給水管のナットを締め直したり、パッキンを交換したりするだけで解決することがほとんど。工具と数百円の部品があれば、思っているより簡単に直せます。
大切なのは、慌てずに正しく対処すること。そして定期的な点検で、次の水漏れを防ぐことです。
もちろん、どうしても原因が分からない時や、自分で修理するのが不安な時は、無理をする必要はありません。プロに任せてしまった方が結果的に安上がりだった、なんてケースも少なくないでしょう。
洗面台下の水漏れでお困りの際は、私たち「さいたま水道職人」がお力になります。埼玉県内どこでも、すぐに駆けつけますのでご安心ください。