トイレからチョロチョロ水漏れの音がする?原因の見つけ方と正しい対処法

トイレを使っていないのに、便器のほうから「チョロチョロ」と水の流れる音が聞こえる……。
そんな経験はないでしょうか。
音自体は小さいため「まあいいか」と放置してしまいがちですが、この音はトイレのどこかで水漏れが起きているサインです。
わずかな水漏れでも、24時間休みなく続けば、1ヶ月で数百~数千円単位の水道代が余計にかかってしまうこともあります。
さらに放置が長引くと、床材の傷みやカビの発生といった二次被害にまで発展する恐れも。
この記事では「トイレのチョロチョロ水漏れ」に関して、気づいたときにまずすべきことや、どこが原因なのかを見分ける方法、そして自分で対処できる範囲などについて、順を追ってわかりやすく解説します。
目次
トイレのチョロチョロ音、放置するとどうなる?

「チョロチョロ程度なら大した量じゃないだろう……」そんな考えで放置してしまう方は本当に少なくありません。
ですが実際には、小さな水漏れであっても見過ごすことで、さまざまなリスクが積み重なっていきます。
水道代への影響は想像以上に大きい
チョロチョロという音が聞こえる水漏れは、わずかに見えても24時間流れ続けています。
東京都水道局が公開している漏水量の目安によると、太さ1mm程度の水が流れ続けた場合で月あたり約1,800円、太さ2mm程度になると月あたり約5,500円ほどの水道代が余計にかかるとされています。
(出典:東京都水道局パンフレット『水道・くらしのガイド』より)
水道料金は使用量が多くなるほど1立方メートルあたりの単価が上がる「逓増(ていぞう)制」を採用している自治体も多いため、漏水分が加わることで通常の使用分まで割高になるケースがあります。
いつもより請求額が高いと感じたときには、すでにかなりの水が無駄に流れていた、ということも珍しくありません。
水道代以外の二次被害にも注意
水漏れの影響は水道料金だけにとどまりません。
便器の外側やタンク裏の壁面に水が伝っていた場合、床材や壁紙が湿気を吸ってしまい、変色やカビの原因になります。
マンションやアパートなどの集合住宅にお住まいの場合は、階下への漏水被害に発展するリスクもあります。
こうなると修繕費や損害賠償といった大きな出費につながりかねません。
「たかがチョロチョロ」と思わず、音に気づいた段階で早めに対処することが、結果的にもっとも出費を抑える方法になります。
チョロチョロ音に気づいたらまずやること

チョロチョロ音に気づいたら、慌てずに順を追って対応していきましょう。
まずは水漏れがどこで起きているかの確認と、止水栓を閉めて被害を止めることが先決です。
水漏れの発生箇所を確認する
チョロチョロ音が聞こえたら、音がどのあたりから聞こえるか、そして目に見える形で水が漏れ出している箇所がないかを確認してみてください。
トイレの漏水でよくあるケースとしては、おおまかに以下の3パターンに分かれます。
- 便器の中に水が流れ込んでいる:便器内の水面がわずかに揺れていたり、水が筋のように流れていたりする場合。原因はトイレタンクの内部にあることがほとんどです。
- タンク上の手洗い管から水が止まらない:水を流したあともチョロチョロ出続けている場合。こちらもタンク内部の部品に問題がある可能性が高いです。
- タンクの外側や給水管の接続部分から水が漏れている:配管まわりに水滴がついていたり、床が濡れていたりする場合。接続部分のパッキン劣化やナットの緩みが疑われます。
この段階では、おおまかにどこから漏れているかがわかれば十分です。
原因の詳しい特定は、このあと止水栓を閉めてから行いましょう。
止水栓を閉めて水を止める
漏れている場所の見当がついたら、トイレの「止水栓(しすいせん)」を閉めて水の流れを止めましょう。
止水栓とは、トイレへの給水を個別にコントロールするための栓で、これを閉めればトイレだけ水を止めることができます。
家全体の元栓を閉める必要はありません。
止水栓はトイレの壁や床から出ている給水管の途中に取り付けられています。
多くの場合、便器に向かって左側の壁や床付近にあります。
形状には大きく3つのタイプがあります。
- ハンドル式:ハンドルがついていて、手で回して開閉するタイプ
- 外ネジ式(ドライバー式):表面の溝にマイナスドライバーを差し込んで回すタイプ
- 内ネジ式:キャップの中にある溝にマイナスドライバーを差し込んで回すタイプ
いずれも時計回りに回すと閉まり、反時計回りに回すと開きます。
閉める前に、現在どのくらい開いているか(何回転で閉まったか)を覚えておくと、修理後に同じ水量に戻しやすくなります。
床が濡れている場合の応急処置
もしすでに便器の外や床に水が漏れ出ている場合は、止水栓を閉めたあと、タオルや雑巾で水気を拭き取っておきましょう。
そのまま放置すると床材が水を吸い込んでしまいます。
できれば窓やドアを開けて換気し、湿気がこもらないようにしておくことも大切です。
もし集合住宅にお住まいで、階下への影響が心配な場合は、この時点で管理会社や大家さんにも一報を入れておくと安心です。
ここまでの応急処置ができたら、次はタンク内の確認に移りましょう。
「自分で確認するのは難しそう」と感じた場合は、止水栓を閉めた段階ですぐに専門業者に相談するのがもっとも確実です。
タンク内を確認して原因を特定する

ここまでの確認で、漏れている箇所が「便器内」や「手洗い管」だった場合は、タンク内部の部品に問題があるケースがほとんどです。
可能であればタンクのフタを開けて、中の状態を確認してみましょう。
※無理に作業すると、部品やトイレ本体が損傷してしまう可能性もありますので、ご不安を感じる場合は専門業者に依頼するようにしてください。
タンクのフタを開けて中を確認する
陶器製のフタは見た目より重いので、落とさないように両手でしっかり持ち上げてください。
手洗い管がついているタイプの場合は、フタの裏側でゴムホースやパイプとつながっていることがあります。
無理に引っ張らず、接続部分を確認しながら慎重に外しましょう。
フタを開けたら、タンクの中央付近に筒状のパイプが1本立っているのが見えるはずです。
これが「オーバーフロー管」と呼ばれる部品で、タンクに水が溜まりすぎたときに、あふれた分を便器側へ逃がす安全装置の役割をしています。
水位の高さから原因を絞り込む
タンクの中を見たら、オーバーフロー管に注目してください。
この管には「WL(ウォーターライン)」とよばれる線が入っている場合があり、正常な水位の目安を示すものです。
線がない場合は、管の先端から2〜3cmほど下を目安と考えてください。
このラインと、実際にタンクに溜まっている水の高さを比べることで、水漏れの原因が見えてきます。
【水位がWLより明らかに高い場合】
タンクへの給水を制御する部品(ボールタップや浮き玉)に不具合があり、水が止まらなくなっている可能性。
溜まりすぎた水がオーバーフロー管からあふれ、便器にチョロチョロと流れ込んでいる状態です。
【水位がWLより低い、またはタンクの水が著しく減っている場合】
タンク底の排水口を塞いでいるゴム栓(フロートバルブ)がうまく閉まっておらず、水が便器側へ少しずつ漏れ出している可能性が高いです。
【オーバーフロー管そのものにヒビや破損がある場合】
水位に関係なく、そこから水が便器へ流れ続けてしまいます。
管の表面に亀裂がないかも目視で確認してみてください。
ここまでの確認で、「どのあたりに原因がありそうか」のおおまかな見当がつきます。
もちろん、タンクの中を見ても原因がよくわからないという場合も少なくありませんので、その場合は無理に判断せず専門業者に診てもらいましょう。
原因別・チョロチョロ水漏れの対処法

タンク内の水位の確認ができたら、原因ごとにさらに詳細を確認しておきましょう。
トイレのチョロチョロ水漏れの原因として多いのは、以下の5つです。
- フロートバルブの劣化・ズレ・チェーンの不具合
- ボールタップ(浮き玉)の故障
- オーバーフロー管の破損
- タンク底のパッキンの劣化
- 止水栓・給水管まわりの接続部からの水漏れ
それぞれどんな状態になっているのか、また自分で確認・対処できる範囲はどこまでかについても押さえておきましょう。
①フロートバルブの劣化・ズレ・チェーンの不具合
フロートバルブとは、タンクの一番底にある黒いゴム栓のことです。
排水口にフタをする役割を持っていて、レバーとチェーンでつながっています。
タンク内の「水位がWLより低い」場合は、このあたりに問題があることが多いです。
よくある原因は、ゴム栓の経年劣化、ゴム栓のズレや異物の挟まり、チェーンの絡まりや断裂の3つです。
一度、止水栓を閉めた状態でゴム栓を手で触ってみてください。
指に黒い汚れがべったりつくようなら劣化が進んでいるサインです。
チェーンの絡まりだけであれば、ほどいて正しい位置に戻すだけで改善する場合もあります。
ゴム栓の交換が必要な場合は、ホームセンターやネット通販で購入することも可能です。
ただし、トイレのメーカーや型番によってサイズが異なるため、事前にタンクの品番をしっかり確認しておく必要があります。
②ボールタップ(浮き玉)の故障
ボールタップとは、タンクへの給水量を自動で調整している部品です。
タンク内に浮いている球状のパーツ(浮き玉)とセットになっていて、水位の上下に連動して給水弁を開閉する仕組みです。
タンク内の「水位がWLより高い」場合は、ここが疑われます。
まずタンク内を見て、浮き玉がどこかに引っかかっていないかを確認してみましょう。
引っかかりを外すだけで水が止まることもあります。
浮き玉を手で持ち上げても水が止まらない場合は、ボールタップ内部のパッキンや弁が劣化している可能性が高いでしょう。
交換には給水管との接続部分を外す作業が必要になるため、構造が分かりにくかったり工具の扱いに不安がある方は業者への相談をおすすめします。
③オーバーフロー管の破損
オーバーフロー管(タンク中央の筒状パイプ)は通常、タンクの水が溜まりすぎたときだけ水を逃がす安全装置として働きますが、この管自体にヒビが入ったり折れたりすると、正常な水位であっても破損箇所から水が便器へ流れ出してしまいます。
その結果、給水と排水がエンドレスに繰り返されるため、タンクにいつまでも水が溜まらず、チョロチョロと水漏れが止まらない状態になります。
管の表面に亀裂がないか、根元が折れかかっていないかなどを目視で確認してみてください。
ただし、オーバーフロー管の交換にはタンクを便器から取り外す作業が必要になるため、ご自身での作業難易度はかなり高めです。
タンク自体が陶器製で重く、無理に動かすと破損やケガにつながるリスクもあります。
もしも管の破損が疑われる場合は、すぐに専門業者への相談をおすすめしています。
④タンク底の密結パッキンの劣化
タンク内の部品に問題が見当たらないのに水漏れが続く場合は、タンクと便器の接続部分にある「密結パッキン」というゴム部品の劣化が考えられます。
このケースの場合、タンク下部や便器との境目あたりから、床にじわじわ水が広がるような漏れ方が特徴です。
パッキン自体はホームセンターなどで手に入るものの、交換にはタンクの取り外しが必要です。
オーバーフロー管の交換と同様、タンクの脱着を伴う作業は重労働で破損やケガのリスクも高いため、基本的には専門業者に依頼するようにしてください。
⑤止水栓・給水管まわりの接続部からの水漏れ
タンク内部ではなく、止水栓や給水管の接続部分が原因になっていることもあります。
配管まわりの水漏れはタンク内と違って目視で発見しやすいため、水漏れにもすぐに気づきやすいかと思います。
止水栓の周辺や接続部に水滴がついていないか、一度手で触って確認してみてください。
原因としては接続ナットの緩みか、パッキンの劣化であることがほとんどです。
ナットの緩みであれば、モンキーレンチで締め直すだけで改善することもあります。
パッキンの劣化が原因の場合は交換が必要ですが、サイズや形状を間違えるとかえって水漏れが悪化するため、判断に迷ったり工具の扱いに不安がある場合は、専門業者に見てもらうのが確実です。
賃貸物件でチョロチョロ水漏れが起きたときの対応
賃貸のマンションやアパートにお住まいの場合は、持ち家とは対応の手順が異なりますので注意が必要です。
順番に確認しておきましょう。
まず管理会社・大家に連絡する
止水栓を閉めて応急処置をしたら、自分で修理に着手する前に、管理会社または大家さんに連絡しましょう。
賃貸物件の場合、設備の修繕は貸主側の負担で行われるケースが多く、入居者が勝手に部品を交換してしまうと、退去時にトラブルになることがあります。
連絡する際は、以下の内容を整理して伝えるとスムーズです。
- いつ頃から水漏れに気づいたか
- どこから漏れているか(便器内、タンク周辺、床など)
- 止水栓を閉めて水は止まっている状態か
また写真や動画を撮っておくと、状況の説明がしやすくなりますし、後々保険対応なごが必要になった場合にも役立ってくれるはずです。
費用負担の考え方
一般的に、経年劣化による水漏れであれば修理費用は貸主(大家さん)の負担になります。
ただし、入居者の故意や過失が原因と判断された場合は、自己負担になることも。
また、水漏れに気づいていたのに放置して被害が拡大した場合、拡大分の費用が入居者に請求される可能性などもあります。
気づいた時点で早めに連絡・対処することが、費用面でも自分を守ることにつながります。
自分で直す?業者に頼む?判断のポイント
ここまでご紹介してきた内容の振り返りにもなりますが、トイレのチョロチョロ水漏れにおいて、自分で対応しやすいケースと業者に任せたほうがよいケースについて整理しておきましょう。
自分で対応できるケース
以下のような場合は、部品の購入と基本的な工具があれば、自分で対処できる可能性があります。
- フロートバルブ(ゴム栓)の交換
- チェーンの絡まりの解消・調整
- 浮き玉の引っかかりの解消
いずれもタンクを取り外す必要がなく、止水栓を閉めた状態でタンク内に手を入れて作業できる範囲のものです。
業者に依頼すべきケース
以下のような場合は専門業者への依頼をおすすめします。
- オーバーフロー管の交換(タンクの取り外しが必要)
- 密結パッキンの交換
- ボールタップの交換(給水管の接続を外す作業が必要)
- 原因が特定できない場合
- タンクレスタイプのトイレの場合
特に「タンクの取り外し」を伴う作業の場合、陶器製のタンクは重く、落下による破損やケガのリスクがあります。
また、原因の特定ができないまま自分で部品を交換しても水漏れが止まらず、かえって時間と費用がかさんでしまうことにも繋がりかねません。
業者を選ぶ際のポイント
水道修理業者に依頼する場合は、「水道局指定工事店」に指定されている業者を選ぶのがひとつの基準になります。
水道局指定工事店とは、各自治体の水道局から給水装置工事の実施を認められた業者のことで、一定の技術基準を満たしていることが条件です。
また依頼前に確認しておきたいポイントとしては、以下の3点が挙げられます。
- 出張費・見積もり費用が無料かどうか
- 見積もり後にキャンセルできるかどうか
- 作業内容と費用の内訳を事前に説明してもらえるか
複数の業者に見積もりを依頼して比較するのも有効ですので、トラブルだからと焦らず、冷静に判断するよう心掛けてください。
トイレのチョロチョロ音に気づいたら「さいたま水道職人」にご相談を!

トイレからチョロチョロと水が漏れる音は、少量でも確実に水漏れが起きているサインです。
放置すると水道代の増加だけでなく、床材の傷みやカビ、階下への漏水被害にもつながりかねません。
面倒ではありますが、早めに対処すればそれだけ被害は最小限に抑えられます。
「自分で直せる範囲か判断がつかない」「部品を交換してみたが改善しない」といった場合は、ぜひ私たち「さいたま水道職人」におまかせください。
経験豊富な水のプロフェッショナルが、原因の特定から修理まで迅速に対応いたします。
少しでもご不安を感じた際は、ぜひお気軽にご相談ください。
※本記事でご紹介している方法は、一般的な対処法の例です。
作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。

